小金原団地について

小金原団地居住者の声 / 7-1街区 堀口さん

小金原団地に住もうと思ったきっかけ

小金原団地7-1街区

小金原団地に住み始めてから、丸2年になります。
私にとって、この引越しは母の体調不良と転職が大きなきっかけとなりました。
それまでは間取り1Kの五香の賃貸アパートから都内まで、2時間半かけて自転車通勤したのですが、同じ松戸市内に住む一人暮らしの母の体調が急に悪化したので(しかも原因わからず…)、すぐに対応できるよう職場を近隣に変更せざるを得ませんでした。
しかし新しい職場が酒井根方面になって一気に通勤時間は短縮したものの、道路事情はあまり良くなく・・・。
歩道がなかったり、やたら狭かったりで、距離は短いながらも自転車にとって、とても安全とは言えませんでした。
「事故に遭わないうちに、早めに住まいを変えなきゃいけないなあ」と思い始めていた頃、ふと「そういえば小金原団地の相場って、今はどうなってんだろう?」と思い、ネットで検索してみたんですね。
その結果!目玉が飛び出そうなほど(逆の意味で)ビックリ仰天。あまりにも物件価格が安い!お手ごろすぎる~♪と思わず喜んでしまいました(笑)。

とはいえ、これまで賃貸しか住んだことがない私にとって、人生初の大きな買い物になります。そう簡単に飛びつくわけにもいきません。
そして買うからには、長く住めなければなりません。
長く住むためには、特に地震対策が重要!と考えて、まずは地震に対してどの程度持ちこたえられるのか?というのが購入検討の重要なチェック項目となりました。
なんといっても、小金原団地は私とほぼ同年齢。 旧耐震基準以前の建物なので、やはりそのあたりが非常に気になり、調べることにしました。

その結果は…。詳細は省きますが、実は小金原団地って、鉄筋コンクリートの壁式構造(別名モノコック構造)なので、耐震に関しては最強と言って良い構造なんですね。
実際に、この団地型建造物では、阪神大震災・東日本大震災・熊本地震 いずれも倒壊による死者は出ていないことも判明。
阪神大震災では震度7の激震地区で高架がグシャっと潰れているのに、そのすぐ横には何事もなかったかのように建っている団地型建物も、写真で見たことがあります。

そして小金原団地と同様の団地型建造物は日本全国のあちこちにあり、30年以上にわたって安全を実証し続けているわけですから、最も信頼できる構造建築物(?)と言って良いのかも知れません。
※問題なのはラーメン構造の、旧耐震基準以前の古い建物ですね。
また杭打ち偽装や姉歯問題などもあることから、最新の建物だからと言って安心できるわけでもないようです。
小金原団地の場合も、欠陥住宅の可能性はあるのでしょうか?
シロウトの私にそれを知る手立てはありませんが、建造当時は民間会社でなく国の機関である旧住宅公団が建てたわけですから、欠陥住宅である可能性は低そうです。
もし仮に問題があったとしたら、恐らくずっと以前にその問題は表面化していたことでしょう。

また団地を支える地盤についても、ネットで調べてみました。
新潟地震のように、いくら建物が頑丈で壊れなくても、液状化など地盤が弱くて傾いてしまう場合はあります。
サイト名は失念してしまいましたが、自分の住所を入力すれば、その土地が地震に対してどの程度安定しているか調べられるサイトがあります。
その結果、小金原地区は比較的安定した地盤のようです。小金原地区は元々山だったことから、地盤は安定していると言えそうです。

しかし、地盤は安定しており壁式構造は最強、欠陥の可能性も少ない・・・と言っても、老朽化してきたら話は変わってくるでしょう。
いくら築30年で地震でビクともしなかった建物でも、更に30年経過して築60年になったときにも同様かと言えば、そうとは限らないですよね。

けれども老朽化に関してはそれぞれの建物の管理状態によって変わってくるため、これはパソコンで調べてみても、なんともいえません。
そんなわけで、パソコンから離れて現地に下見に出かけてみました。
下見といっても、初めて見る建物というわけではありません。実は私が5歳位の頃は叔母が小金原団地に住んでいたので時々遊びに来ていましたし、ユーカリ交通公園にも連れて行ってもらったりしました。
また商店街には、母と一緒に買い物にも行きました。
そんなわけで、これまでの私にとって小金原団地は「時折何気なく眺める、馴染みのある場所」といった感じでした。

しかし! 物件として初めて見る小金原団地は、強烈な印象を受けました。
「お~!太陽の光が反射して壁が輝いてる! 団地の番号がクッキリ!まるで時が止まっているかのよう。。。」
あの幼かった頃の記憶にある団地と、現在の団地・・・ほとんど変わってないことに、不思議な感動を覚えました。

多くの建物は50年も経てば老朽化が深刻化します。その半分の25年築でさえ、メンテナンスしなければ表面はボロボロになります。
しかし、小金原団地を見る限り、多少のひび割れはあるものの、ほとんど変化していないように見えました。
建物内部については勿論わかりませんが、少なくとも外壁の状態を見る限り、問題はなさそうです。
※その後知った情報によれば、外部調査会社による小金原団地建物の評価はS級(問題なし)とのことでした。
マンションは管理を買え!という格言がありますが、まさにその通りだと思います。

以上のことをまとめると、

1.建物を支える地盤は、安定している。
2.建物は頑丈な壁式構造
3.国の機関が建造したので、欠陥住宅の可能性は低い
4.築年数は長いがメンテナンスがしっかりなされているため、当面老朽化の心配
        はない

上記のことから、相当大きな地震が来たとしても、小金原団地は大丈夫だ!という結論になりました。

日当たり、内装、その他

日当たりについては問題ありませんでした。 敷地はゆったりと広いので、これは小金原団地内ならどの棟についても、大丈夫そうです。
ただ向きがそれぞれ異なるので、自分の生活リズムに合った向きがオススメですね。

内装も、必要とされる収納も埋め込み式で既に完備しており、余計な家具類を買わなくて済みました。
また追い炊き機能付きのお風呂もシャワーも工事をすることなくそのまま使えたので、本当にラッキーでした。

これまで住んでいた木造アパートは1年おきの更新料を考慮すると、大体月3万円ほどでした。
家賃としてはかなり安い部類でしたが、管理費・積立金・月あたりの固定資産税を家賃とみなせば、こちらは月2万円ほど。
約1万円近く節約できることになるので、この点も嬉しい限りです。

また、小金原団地のエリアは道路も整備されて歩道もあることから、安心して通勤できるようになりました。
自転車にとって危ない道路は、ちょっと横断する程度で済み、さらに距離も歩いていけるほど職場から近くなりました。

これだけのメリットがあるので、逆に「小金原団地を買わない理由」を見つけるほうが難しいですね(笑)。

ちなみに母は、その後体調不良の原因が判明し、薬も運よく体に合っていたため、急速に体調が良くなって従来の生活を続けられています。

小金原団地に住んでよかったこと

とにかく、揺れないことですね。
以前のアパートは、とにかく揺れました(笑)。1980年代に建てられた建物だから、極端に古い建物ってわけでもないのですが・・・。
寝床で寝ている時に電車が通過しても、「あ、この揺れ方は上り方向の電車だ」とわかるほど。電車の込み具合で揺れ具合も変わりました。
地震のときは勿論、強い風が吹いても揺れました。
それに比べて、団地は全く揺れを感じません。 体が揺れていることに慣れていたせいか、逆に落ち着かなかったくらいです。
なんというか、巨大な岩の洞窟に居るような感じ、でしょうか。
ベランダに出ると、ここは見晴らしが良く住宅街が目の前に広がっています。見晴らしが良いということは、風がまともに吹き付ける、ということでもあります。
以前のアパートは2階建てで、周囲は別の住宅に囲まれているにもかかわらず、強い風が吹くと大きく揺れました。
こちらの団地は5階建てで、強い風がまともにぶつかる地形でありながら、全く揺れを感じません。
やはり木造と鉄筋コンクリートとでは、圧倒的な違いがありますね。

さて、団地自体のデザインはシンプルで無駄が無く、飾り気がありませんが、そのかわり建物の敷地がゆったりと広くて緑があり、あちこちに公園があるのが良いですね。
ですので、時々団地内を散歩しています。クルマがあまり通らないので、落ち着いて散歩できるのが嬉しいです。
散歩しながら、夕日のあたる団地を眺めたり、夜は明かりの灯った古い電灯をボンヤリ見つめるのが楽しみでもあります。「この古い電灯は、これまで何人の人を照らしてきたのかな?」なんてとりとめのないことを考えてみたり、昔のことを思い出したり。

あと、自然食品が好きなので、時々道端に生えているタンポポ・ドクダミなど採取したり、ペンギン公園にあるオオシマザクラのサクランボを食べたり、秋はスダジイやマテバシイのどんぐりを採集するのが楽しみです。
近所にある茂呂神社のご神木はスダジイなので、ご神木のどんぐりも、お賽銭を入れて少し頂きました。
もしかしてご利益あるかなあ、なんて思いながら。ちなみに、どんぐりはスダジイが一番渋みがなく美味しいです。

このように、小金原団地やその周辺は自然の恵みがあちこちありますが、更に自然を満喫したかったら、ちょっと歩きますが北方に「下田の森」、南方なら「21世紀の森」がありますね。
どちらも、子供がいたら遊ばせてあげたかったなあ、と思えるくらい良い所です。

そんなわけで、自然が好きで自転車が趣味の私にとって小金原団地は、とても相性が合って良かったと思っています。
出来ることなら、いつまでも変わらぬ小金原団地であってほしいなあと思います。

(7-1街区 堀口さんからのお話でした)

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